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インターネット回線は1990年代後半~2000年代前半頃まではADSL回線が主流でしたが、技術革新によって現在では「光ファイバー回線」が主流となりました。
これからも契約数が増えていくであろう光ファイバー回線ですが、そもそもどんなものなのか?どんなメリットがあるのか、を把握しているという人は意外と少ないのではないでしょうか。
そこで、本記事では光ファイバーについて分かりやすく解説していきます。
光ファイバーとはなにか?
「特殊素材で作られた光の伝送路」のこと
光ファイバーとは、透過率の高い石英ガラスやプラスチックなどで作られた「光の伝送路」を指します。
光ファイバーは1本1本かなり細い繊維状になっており、複数束ねるとより大容量の光を通す「光ファイバーケーブル」となるため、インターネット回線に用いられています。
これにより、現在は「光回線」の意味合いで使われることが多くなっています。
光ファイバーの仕組み
光ファイバーケーブルを使ったネット通信の仕組みは、かんたんに表すと下記のような流れになります。
- Webサイトや動画、音楽などのデータをレーザー光に変換
- レーザー光に変換されたデータが地中や電柱などに設置された光ファイバーを高速で通過
- レーザー光がONUなどの機器を通して光からデータに変換された後、PC・スマホなどの使用端末に伝送
情報をレーザー光で送るため、通信速度が速いというのが一番の特徴です。
光ファイバーのメリット・ADSL回線との比較
光ファイバー・ADSL回線の比較
– | ケーブルの種類 | 伝送方式 | 伝送速度 | 伝送データ量 | 通信の安定性 |
光ファイバー回線 | 光ファイバー | 光信号 | 速い | 多い | 良い |
ADSL回線 | 電話回線 | 電気信号 | 遅い | 少ない | 悪い |
光回線とADSL回線の違いは、主にケーブルの構造の違いによって生じています。
光ファイバー回線のメリット
上記を踏まえ、光ファイバー回線のメリットを1つずつ解説していきます。
①通信速度が速い
ADSL回線は情報を電気信号のまま伝達する電話回線を使用しているため通信速度が遅く、伝送データ量が少ないです。
一方、光回線は光信号(1.55μm~1.31μmといった不可視光)を使って伝達を行うため、通信速度がかなり速く、伝送データ量も多いです。
具体的な速度は回線業者やプランによって異なり、一般的には平均通信速度は1〜2Gbps(1,000~2,000Mbps)、企業向けに10Gbps(10,000Mbps)のプランなどがあります。
ADSL回線の平均通信速度は50Mbps前後なので、単純計算でも約20倍通信速度が上がっています。
②通信が安定しやすい
ADSL回線は自宅が基地局から離れるほど通信速度が遅くなりますが、光回線は基地局からの距離の影響を受けず、安定して高速通信が可能です。
ADSL回線では通信がときどき途切れてしまうなどのリスクがありますが、光回線の場合はそれが無いので、使っていてストレスが生じにくいと言えます。
③料金が固定で制限なく使える
モバイル回線は「1日◯GBまで」「1ヶ月に◯GBまで」といった通信量の制限があり、オーバーすると速度制限がかかる、その制限を解くには別途料金が必要、という契約形態である場合が多いです。
一方、光ファイバー回線の場合は、月額料金は完全定額制もしくは通信使用量に応じた段階的な定額制となっていて、かつ通信・速度制限も無いため、安心して利用できます。
光ファイバー回線の導入に必要な準備
①オーナー・管理会社への許可取り(光ファイバー未対応の物件の場合)
光回線未対応の賃貸住宅に住んでいる場合、物件オーナーや管理会社に対し、引き込み工事の許可を予め取っておく必要があります。
引き込み工事では、外壁に器具を取り付けたり、場合によっては穴を開けたりすることもあるので、トラブルにならないよう、必ず「契約前」に承諾を得ておきましょう。
また、物件によっては引き込み工事ができないこともあるので、引っ越しをする際はこの点に関して物件オーナー・管理会社に予め確認しておくと良いでしょう。
②回線業者と契約
光ファイバーを使いたい場合は、すでに光ファイバーが引き込まれている場合でも、光ファイバーを取り扱っている回線業者との契約が必要になります。
光ファイバー回線を取り扱っている回線業者は複数あるので、自分にとってどこがいいのか調べてみましょう。
③回線の引き込み工事(光ファイバー未対応の物件の場合)
回線業者との契約が終わった後、光ファイバー回線未対応の物件の場合は回線の引き込み工事を業者に行ってもらう必要があります。
引き込み工事には手間と時間がかかり、スケジュールも取りにくいので、工事をお願いしてから完了するまで数ヶ月かかる場合もあります。
特に引っ越しの際は、引っ越し先ですぐ使えないというケースに陥ることが多々あるので、スケジュールに余裕をもって工事依頼するのがオススメです。
④接続機器設置場所の確保・機器の購入
回線を繋ぐルーター・ONUといった接続機器を置くためのスペース確保も予めしておきましょう。
接続機器の使用には電源がいるので、コンセント付近に設置するのが理想です。
ONUは回線契約すると必ずついてきますが、ルーターはレンタルまたは購入する必要があるので注意が必要です。